【勉強会議事録】令和7年度 第2回 障害者勉強会(障害特性を学ぶ)

【勉強会議事録】令和7年度 第2回 障害者勉強会(障害特性を学ぶ)

開催日時:令和7年9月19日(金)15:30~18:00
場所:藤沢商工会議所(ミナパーク)502会議室
参加対象:社員全員
司会:高澤  記録:野中
 
1.開会(はじめに 深澤社長より)
 当社では、就労支援にかかわってない方も障害を抱える人たちと関わり合いを持ちながら仕事しているので、障がい者のことを皆で真剣に学ぶために「障がい者勉強会」を開催している。今回は動画を見て頂くことで支援するプロにとっても学ぶ機会となっている。有頂天になって慢心するのは絶対ダメで、特に、社長を含む上の方や支援のリーダーたちが一番学ばなければならないと思っている。

2.研修の意義について(石黒理事より)
 障がいに関する知識を深めて理解を促進することで、より良い支援や共生社会の実現につながるところが研修の意義。これは経営理念そのもの。誰かを差別することなく、共に生きていくところを我々は常に目指している。そして、障がい者にどのような配慮が必要かを理解し、具体的な支援方法や改善点を洗い出すこと。これは、合理的配慮や障がい者虐待防止にも繋がる。障がい者を共に仕事をする仲間として特性を理解し、非常に良い関係でやっていくにはどうしたいいかというところで、学んでいきたいと思っている。

3.DVD視聴研修について(細川次長より)
今回ピックアップしたのが精神障害、特に統合失調症。冒頭で社長もおっしゃっていたとおり、我々のような支援のプロや専門職も学び直す気持ちでDVDを視聴して頂くとともに、まだ支援との関わりが浅い方もここで新たな学びといったところでDVDをしっかりと視聴していただきたい。当社では必ず障がい者と関わりがあるので、そういった気持ちを持ってしっかりと見ていただきたい。
●以下の2本のDVDを視聴した。
①【~統合失調症への理解~】
②【理解する心、支えあう職場 ~精神障害者雇用への道~】
 補足として、統合失調症というのは精神疾患の中の1つであり、約100人に1人弱が発症すると言われていること、だからこそ、自分もなりうる可能性があると思ってもいいのではないかと述べられた。
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そして一度発症してしまうと脳にダメージを負ってしまう、いわゆる怪我をしたような状態になるが、
薬を服用することでその症状を抑えることができ、普通の方と同じように仕事ができること、とはいえ
疲れやすいところがあるため、そうしたところをしっかりと理解してあげることで、働きやすい環境が形成されると思われることが述べられた。
4.グループ討議
討議テーマ:「精神障害者と共に働くために私たちが出来ることは?」(細川次長より)
DVD視聴後、グループ討論のテーマが「精神障害者と共に働くために私たちが出来ることは?」であると発表された。参加者は各部署の状況を踏まえ、DVDの内容を自社の役割(管理者やサービス管理責任者など)に置き換えて討議していただくようにと述べられた。

5. グループ討論からの各グループ発表
①グループ:(発表者:鈴木主任)
 このテーマにあるように、私たちができることとして、まず関心を持つことが大事だって話が上がった。これはスタッフさん一人一人に関心を持つこと、コミュニケーションをとること、そして、それに合わせて声がけをするということ。スタッフさんには個性を持っている方もいるため、その方たちの言動から、その日の体調など色々と見えてくることがある。そうしたところから関心を持ってコミュニケーションをとることが合理的配慮にも繋がってくると思われるので、そこを大切にしていくという話が上がった。それから、理解するというところでは、理解したことを支援者同士で共有し、それに合わせて各種連携ができるようにすること。これは支援者同士が連携をするということであり、スタッフさんのことが色々と分かる部分もあると思われる。支援者同士の連携や、部署が異なる部分でも連携をすることで、さらにスタッフさんに関心を持って支援ができるかと思われる。
または明確化というところで、DVDにもあったように目標の明確化をすることで、スタッフさんがどこまでやればゴールなのか、または、どこまで作業すればいいかが見えてこないと不安な部分があると思われる。それを我々が明確化して目標を決めて定めることが大切だというお話があった。こうしたところをやるべきことと、できることというところでまとめた。以上。
③グループ:(発表者:磯貝主任)
DVDの中で作業の標準化、目標の明確化、作業日報の記録というところがとても印象に残った。その中でも作業日報のところで、総務部は毎朝のミーティングを行っていて、それに合わせて作業日報のほうも毎日確認をすることになった。日報の内容を確認して、その中でスタッフさんとコミュニケーションが深まっている。とてもいい状況にあるので、改めて続けていきたいと思った。
それから、例えば、スタッフ勉強会に特性上の理由で参加できないスタッフさんもいらっしゃるけれど、特性を持ちながらも自分で努力を積み重ねていって勉強会に参加したスタッフさんもいる。そして、参加するようになってから、すごく仕事に取り組む姿勢が変わったという意見が出た。また、特性上、スタッフ勉強会に参加できない方に関しても、機会を設けて動画を見ていただくことで、仕事に関
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する意識が変わると考えられるので、今後、検討していけたらいいと思った。
 挨拶をしっかりするとか、社会の一員として社会の中で生きていくという意識が仕事以外でも大切になると思われる。それから服薬状況について、社員に対しては「しっかり飲んでいる。」というふうに言っていても、実際には飲んでいなくて、仕事に来られなくなってしまったというようなこともあった。その点については、主治医の先生とも連携を取りながら、仕事をしっかり続けられるように取り組んでいかなければならないと思った。以上。
⑥グループ:(発表者:三留エキスパート)
まず話に上がったのは、スタッフ自身を隠すのがうまく、一人で溜め込んで急に辞めてしまうという事例が出てしまっているというのがある。そのため、普段からコミュニケーションを取ることが大事だっていう話になった。例えば、疲れていると見受けられたときに、1日休んでもらうように促したところ、次の日には、気持ちがかなり上向いた状態で出勤してきたという事例もあった。そのため、まずはコミュニケーションが大事だということ、そして、関心を持ってあげるだけでは気づけないこともあるので、やはりスタッフ側からも言いやすい環境を作ってあげることが必要だということが話に出た。そして、スタッフさんの日報を気にするようになり、日報から読み取って対処をしてあげられるということもあるという話が上がった。
続いて、作業の明確化という話もあり、例えば、棚卸しする方が何の意味があってやっているのかというのを明確化することによって動きやすくなるという話が出た。そして、目標を設定してあげること、例えば、本日は何人に声をかけようとか、施工部だったら、どこまでどういったことをやろうっていう目標を掲げてあげることも必要だということが話に上がった。
それからプラスアルファとして、施工現場においては、細川次長だけだと全ての業務まで把握することが難しく、一手・二手と遅れてしまうことがあるので、施設現場にも、例えば相談員っていう形で誰かを配置して、細川次長から、気を付けるべき点を下ろしてもらって、より円滑にできるようにしてはどうかという話も上がった。あとは施工部の場合、指示系統の統一化とかもできていない場合もあり、その辺りも課題としてあげられるため、今後はしっかりやっていきたいと考えている。以上。
④グループ:(発表者:室井さん)
最初に「障害ってどんなものか?」というところで、性格でなく特性だということが話に上がった。普段、スタッフさん達と接している中で、「この人はこういう性格なのかな。」って捉えてしまうところもあるけれど、実際は病気の特性であることが多いので、そこを理解することで支援の質が変わっていくのではないかという話が出た。特に妄想という特性については、とても否定に弱くて、妄想の中で支援員に対して、言ってないことを言ったとか、そうしたことが生じてしまう場面も多くあります。しかし、「そうじゃないですよ。」って返答すると逆に悪化してしまう。だからこそ、まずは「そう感じたのですね。」って受容することが大切だということを皆で学んだ。支援の基本として、一人で対応しないこと、チームで共通認識を持って、誰が対応しても同じスタンスで接すること、被害妄想が出た場合は、対応者を変えて安心感を作ることも有効だという話もあった。そして、声かけの工夫というところで、誰かと比べたりすることも多いけれど、「そのまま平等だよ。」ということではあまり納得しないことも多く、「あなたのここが強みだよ。」とか、「そこが得意だから伸ばしていこう。」みたいな感じで承認して、その人をしっかり見てあげることで、欲求を満たすことで、その人のモチベーションが上がっ
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ていくのではないかという話も出た。
それからカフェでは、週1回、支援員ミーティングを行って課題を共有して、色々な調理とか出荷といったところで標準化を意識して、誰がやっても一定のクオリティでできるようにということも考えている。そして、朝礼や終礼で数字の目標をしっかりと共有することで、スタッフさんも一緒にお店をよくしていこうという気持ちを持ってくれている。最終的には天候や家族との問題でなかなか出て来られないスタッフもいるが、特性理解と仕組みづくりを進めていくことで、安心して働ける環境をさらに整えていきたいということで話がまとまった。以上。
②グループ:(発表者:大内係長)
このグループでは主に5つのポイントがあった。まず第一に、私たちがスタッフさんと接する上でどんなことを行っているかという話になり、企画では、フローを作って見える化をすることでスタッフさんの不安を取り除いたり、分業化をしているという話をした。そして、DVDでも紹介されていた通り、新しい仕事を創出したり、できるところだけやってもらって、できないところは支援員がやるというようなことを行っている。さらに、次の日もその次の日も働き続けられるようにシフトを配慮しているといった話をした。
第二に、どんなところに課題があるかという話になり、「話を聞いてくれない。」「言うことを聞いてくれない。」「伝え方がわからない。」といったことが課題として多く上がってきた。スタッフさんへの伝え方に関しては、「手本を見せてあげる。」、「体験させてあげる。」、「自分の体験を活かして説明することで共感を得てもらう。」といった話が出た。スタッフさんが言うことを聞いてくれないことに関しては、「3つ褒めて1つ指摘する。」くらいの気持ちでかかわり、あらかじめ褒め言葉をたくさん用意しておくのが良いのではないかという話も上がった。
第三に、工夫については、第二の話とも重複するけれど、伝え方を工夫したり、褒めて伸ばすという話が上がった。さらには、目標を立ててもらうという話も上がった。
第四に、標準化の話となり、色々なやり方があると迷ってしまうというのはあるものの、企画の場合は絵をかいたりイラストを作成したりすることから、どうしても固定するのが難しい部分もあるものの、その分、固定できる作業でルーティン化できるところは、しっかりと外堀から埋めていき、標準化に向けて進んでいったらいいのではないかという話が出た。また施工では、訓練プログラムをうまく活用して標準化を進めていったらいいのではないかという話が出た。
 第五に、直接スタッフさんに聞いても答えが出ないので、選択肢を複数用意してあげて、その中で選んで自分に最適なものを選んでもらえばいいのではないかという話が出た。そして、訓練プログラムはまず完遂するところから始めるとか、しっかりと個別支援計画を立てていくことが大切ではないかという話も上がった。以上。
⑤グループ(発表者:高須さん)
 このグループでは大きく分けて4つの議題が出た。第一に、スタッフさんだけでなく、誰にでもわかるような作業の説明や指示を行うというところで、例えばカフェであれば、レシピに「大さじ5」と書いてあると人によってバラバラになってしまうところがあるけれど、それをグラム単位で表示することで統一できるので、このように誰にでも同じことができるような説明や指示を行うことが大切だという話が出た。
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 第二に、緊急時の配慮というところで、災害時というよりはイレギュラー時の対応について考えておくことが大切だという話が出た。
 第三に、指示命令系統の一本化を行うというところで、作業依頼が複数重なると、スタッフも支援側も混乱してしまうので、指示命令系統の一本化を行うことが必要だという話になった。
 第四に、総務やカフェにはスタッフ用の日報があるものの、施工部など日報がないところもあること、日報がないところではコミュニケーションツールが少ないので、何かしらの方法を考える必要があるという話が出た。また日報以外にも、何かしら作業進捗が分かるようなものがあると支援側も業務が進めやすくなると思うので必要ではないかという話になった。以上。

6. 発表からのまとめ(水島部長より)
発表からのまとめということで、各グループ皆さん、「精神障害と共に働くために私たちができること」というところで色んな意見が出ていて、まずは関心を持つこと、コミュニケーションを図ること、合理的配慮を行うこと、スタッフさんを理解すること、目標設定をすること、作業を明確化すること、特にコミュニケーションのところは各グループで上がっていた。また、スタッフを社会の一員として認めるという話や、施設外就労で相談員さんを設けるという発想もあってすごいと感じた。
DVDでもあった通り、スタッフさんの特性というのは、60人いれば60通りあるので、その人に合わせて接し方を工夫していくことは必要だけれど、スタッフさんであれば「るる8カ条」があるので、それを基準に、私たち社員も同様に、スタッフさん達と同じ立場で接していくことが大切ではないかと皆さんの発表を聞いていて感じた。そして、分からない特性や接し方というのは、リーダーである管理者やサービス管理責任者に聞いて頂き、スタッフの特性を理解して、日々、コミュニケーションを図っていくことに繋がるのではないかと感じた。非常に細かい統合失調症であったり、うつ症状といったところの話を聞ける良いDVDだったと思った。今日学んだことをこれからの業務の中で、皆さんに活かしていただければと思う。以上。

7. 総評(深澤社長より)
グループ発表を聞いていて、グループ討論が充実していたと思った。特に、先ほどのDVDを見て、
「日報をつけてください。」って言おうと思っていたら、既に皆さんはつけていたことが分かった。日報はとても重要で、日々の進捗だとか振り返りができる。そして、リーダーについては、部員がどういうことを考えているかが理解できる。それは障害を抱えるスタッフも同じことなので、施工スタッフにもつけてもらいたい。
 それから、③グループ、④グループ、②グループで出ていたけれど、目標の共有や設定というのもすごく大切だと思った。向上心というのは皆さん持っているものなので、障がい者だからっていうレッテルを絶対貼ってはいけない。それは差別にも繋がる。障がい者の方たちも、人間的な個人のパーソナルの成長というのは絶対必要だと思う。その辺は私たちが努めないといけないと思うので、目標設定はしっかり行っていきましょう。
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そして③グループでは、非常にいい意見が出ていて、「スタッフ勉強会でモチベーションが上がった。」っていう話があった。そのため、スタッフ勉強会に参加してない障がい者の方たちには、アーカイブ配信をして見てもらいましょう。今回のマナー研修でも、出席していない方には、アーカイブでもう一回やろうという話も出ているので、障害者勉強会も同じようにやるべきだと思った。
最後に少し苦言を呈したいのは、準備が悪いこと。いつも話している通り、計画が99%で、その99%で結果が決まる。なので、もっとしっかりと準備してほしい。この点は執行部の方たちで反省していただきたい。以上。

以上


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